にほんごを見つけよう『確信犯』

にほんごを見つけよう：確信犯

今回は使い方が難しい日本語を紹介します。

『確信犯』という言葉です。

なぜ難しいかというと、この言葉が間違って使われていると言われているからです。

まず、日常で使われている意味はどんなものでしょうか。

【1】悪いことだとわかっていながら行われた犯罪や行為。また、その行為を行った人。《デジタル大辞泉》

なんとなくこちらの方が馴染みがあるのではないでしょうか。

これに対して、本来の意味はというと…

【2】道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。《デジタル大辞泉》

いわゆるテロ行為はこれにあたりますよね。

ある調査によれば、の意味で捉えている人が69.4%、本来の意味で使っている人はわずか17.0%だったそうです。

7割の人が【1】の意味で使っているんですね。

結局のところ【1】の使い方は誤用なのでしょうか？

そういう声もありますが、大切なのは『言葉は生きもの』だという事実です。その時代に合わせて言葉の意味や使われ方は変化していくのです。以前とは違う意味で使われるようになるのも不思議ではないということです。これもまた言葉の面白さですよね。

ことばを楽しんでいきましょうね！

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2017年11月7日